
新規学卒者のうち高校卒者が15.1人で最も多く、これに続くのが文科系大学卒で10.6人となっている。採用難であった理系大卒者は4.6人と学歴別では人数的に最も少なかった。 Uターン者に注目してみると、全体では25.2%がUターン者の採用であるが、3大都市からのUターン者は11.6%とUターン者の半数近くを占めている。採用者でUターン者の多い学歴は文科系大卒で42.4%となっている。また、理科系大卒者も採用者の39.1%とほぼ4割がUターン者である。ところが、中途採用者でUターン者の占める割合は13.1%とかなり低いのである。Uターン採用といっても圧倒的に新規学卒者が多く、Uターン採用者の2割程度を中途採用者が占めているに過ぎない。 この3年間の離・退職者の実績に注目してみると、図表3-16のように59.8人となっており、年率で離・退職率は7.6%となっている。中途採用者を含めてのべ64.3人採用して、離職者はのべ52.9人であるので、採用者の82.3%相当が離・転職していることになる。離・転職者に占めるUターン採用者の比率は6.2%であって、採用者の25.2%がUターン者であったので、それに較べると離・転職者に占めるUターン者の割合はかなり低く、Uターン採用者の定着率はかなり良いと見て良いだろう。 離・転職者の44.0%が女性であり、全体の水準を女性の離・転職者が押し上げているのである、男子に限定してみると正社員数が194.7人、採用者数が3年間でのべ39.0人(13.0人/年)で採用率は6.7%、離・転職者がのべ29.6人(9.9人/年)で離・転職率は5.1%となる。 
4 新規学卒者の採用方式の多様化方針 (1) 現在「実施中」の状態 新規学卒者の採用にあたり、専門性・創造性・個性のある有能な人材を確保するために、採用方式の多様化を試みている企業が増えてきているといわれている。Uターン者の採用に積極的な回答企業ではどのような対応をしているであろうか。 図表3-17のように「従来通りの学校の就職課や先生を通じた求人」というのが80.5%と圧倒的に多い。これに続くのが「従来通り就職情報誌を利用した求人」(63.6%)であり、従来通りのやり方で新規学卒者を採用している企業が多い。 第3番目には「入社後の職種と処遇を明示した職種別採用」(41.6%)があげられている。職種別採用が増えつつあるが、4割の企業で実施する状況になっている。規模の小さな企業も含ま
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